子育て
暑くなり始めた頃だったろうか…時々猫の声を聞いた。 ご近所で飼われていた猫は数年前死んだと聞いた。 この辺りでは猫は嫌われる傾向があって、あからさまに猫に敵意を示す若いお母さんに、動物なんでも好きな私は「そういう人も居るんだ…」と意外だった。 …
米津玄師『STRAY SHEEP』には、気になっていながらまだ観ていなかった劇場版アニメ『海獣の子供』のテーマ曲『海の幽霊』も収録されていた。 原作の漫画の作者、五十嵐大介さんは大好きな作家さんだ。 夫と半同棲になった頃、夫が定期的に買っていた雑誌に『…
アルバムから零れた写真が何枚か出て来た。 その中に、一時親子3人を乗せて走ってくれたサイドカーの写真があった。 子どもが幼稚園の頃、夫が買いたい物があると言う。 我が家は家計は夫が管理していたが、勝手に買ってくる様な事はしない人だった。 中古の…
先日TVで石垣島を旅する番組を息子と並んで観た。 石垣島には、夫と二人で、その後息子と3人で旅行した。 3人で行ったのはもう16年前… 子の年齢的に、無邪気にはしゃぐ姿をビデオに写せるラストチャンスだと思って、私は結構頑張って撮影した。 いずれ育っ…
今朝から読み始めた、かつて朗読した本が、溢れる程いろんな気付きや新たな思索の種を与えてくれていて、身体の内側がまだ震えている。 最初の『つらいかた』20ページ程を読んだだけで、ああ…当時の私の中に入りようが無かっただろうな…あの頃、私は文中の御…
昨日、注文した本がもう届いた。 以前、朗読ボランティアでお預かりしたのは、この文庫の発行前に刊行された単行本だったのだろう。 単行本1995年2月刊行、 文庫本1998年第一刷発行となっている。 手軽な文庫で探したが、新品が見つからず古本を取り寄せたの…
熱海の温泉に一泊して来た。 コロナ禍で遠出自体が久しぶり…泊りがけでは何年ぶりだろうか… コロナ禍がなくても、夫の闘病が始まり、それどころではなくなったけれど、動けるうちにどこかに家族旅行を…と言う気持ちはあった。 しかし、筋力が落ち、気力も落…
まず、子どもを死なせない事。 生まれた翌日死んだ弟2の影が過る… 新生児の死因は不明な事が多いらしい。 母は生まれた直後の弟2の顔を見たきり、亡骸には会わせてもらえなかった、当時は母親のメンタルに配慮して会わせないのが一般的だった様だが、母は出…
ここまでの人生で最大の苦しみは夫の病と死だった。 この先、これを越える苦しみがあるとしたら…子を喪うことだろうか… そう思っていた、が、違う。 子が、誰かに陰湿にいじめられる… 多分、これが私に取っての最大のダメージだろう。 子はもう成人、だけど…
実家は、母の不機嫌が支配していた。 何か聞かれても、母の中の望ましい答えを選ばないと不機嫌になる。 面倒なので、なんでもいいと言うと、お前は自分の意志がないと責められた。 そのようなコミュニケーションに馴染んでいた私も、夫との生活で、無自覚に…
子どもが独り立ちした後、燃え尽きる『空の巣症候群』に、私はなるだろう… 心血注いだ子育てが終わり、息子は自分の人生を歩く、その背中を涙しながら見送る… その日を怖れながら、子の小さい頃の可愛い服やオモチャを、その先の慰めに取ってある。 アルバム…
思慮深く理性的で、時には利他的な夫は、人として私の何段も上で、自分を恥じる事も多かった。 子どもが生まれてからは、それでも子を最優先にはしない彼に不満も持った。 けれど彼には、巡り巡って結果的に我が子の幸せに貢献すると言う、大局的な愛情があ…
私は子を見過ぎる母親である事を自覚していて、いつかこの子が巣立つ時、その足を掴まない様に… いつか、近い未来、私と夫の肩を強く蹴って飛び立つ我が子の足を掴んでしまわない様に… それが出来たら、夫に褒めて貰えるだろう、夫の元で安心して泣けるだろ…
告知の場には、夫本人と私と息子の他に、私の弟1夫婦にも同席して貰った。 義兄にも連絡を取ろうとしたが、繋がらなかった。 弟には、大学病院に繋がってた時に、私がひとりで抱える事に耐えられなくなって電話した。 この病院は、弟2が生まれ、翌日に死んだ…
赤ん坊を連れて夫の待つ自宅へ戻り、新生活の始まり。 春と言ってもまだ寒さも残る、古い木造の貸家に、義父と義兄がエアコンを取り付けてくれた。 なのでうちのエアコンは子どもと同い年だ。 それと、子どもと私が過ごす部屋と廊下を隔てるドアがないので、…
待望の『家族』となった。 しかし、帝王切開は出産ではあるけど手術。 大学病院は非常に混んでいる為、割と早く退院させられる。 私は出血が多かったせいで術後の回復が芳しくなく、当日になるまでハッキリせず、退院と決まればアレコレ手続きやレクチャーが…