闘病
隣家と境界線を接する狭い庭の一画が、思いがけず生い茂っているのに気が付き、昨日の朝イチで刈り込み作業をした。 中途覚醒は早朝覚醒になって、最近はもう明るくて二度寝も難しい…それなら隣人が動き出す前、日差しがキツくなる前に作業すればいいのでは……
END展に行って来ました。 五十嵐大介さんの生カラー原稿を間近でマジマジ見る事が出来て至福でした… 私は歪な死別者なので、傷付くかも知れなくても、近付いて見たい、知りたい、考えたい人です。 そうでない人にはオススメしません。 私は行って良かった…可…
夫に似て肌が弱い息子の髭剃り後に夫が使っていたスクワランオイルがいいんじゃないかと、まだあっただろうと探したのに見つけられなかった。 納骨を踏ん切りに、洗面台周りを少し片付けた時に、使いかけは捨てたかも知れない。 それとも… 生前からもう切ら…
茶の間の押入れの下半分を、私の趣味の道具や材料等等が占めている。 もう気が乗らなくなった物や、いつか使うかも…と、かけた元手を考えてケチ臭く捨てられない物も多くて、整理しなければとは思うが、触れば時間を喰い潰すのが目に見えてるから触れないで…
我執は自分に対する執着で、仏教ではその克服が重要な課題とされる。 意識ある生きものを有情といい衆生というが、その主体として、恒常・不変の自我が実在すると考えて執着することを言う。すべての存在に実体があると考える「法執」と対をなしている。この…
今朝から読み始めた、かつて朗読した本が、溢れる程いろんな気付きや新たな思索の種を与えてくれていて、身体の内側がまだ震えている。 最初の『つらいかた』20ページ程を読んだだけで、ああ…当時の私の中に入りようが無かっただろうな…あの頃、私は文中の御…
昨日、注文した本がもう届いた。 以前、朗読ボランティアでお預かりしたのは、この文庫の発行前に刊行された単行本だったのだろう。 単行本1995年2月刊行、 文庫本1998年第一刷発行となっている。 手軽な文庫で探したが、新品が見つからず古本を取り寄せたの…
回復とは? 私はどの状態を目指して治療を受けているのだろう… 夫との死別から繋がった精神科だが、Dr.が指摘した様に私の鬱はもっと以前からのもので、一体いつまで遡れば健康で戻りたい自分に辿り着けるのだろう… ふと、 結婚して仕事を辞めた後、朗読ボラ…
熱海の温泉に一泊して来た。 コロナ禍で遠出自体が久しぶり…泊りがけでは何年ぶりだろうか… コロナ禍がなくても、夫の闘病が始まり、それどころではなくなったけれど、動けるうちにどこかに家族旅行を…と言う気持ちはあった。 しかし、筋力が落ち、気力も落…
ALSの告知と同時に早期の胃瘻造設を勧められた。 最初の症状が食事中のむせ込みだったので、食事が進まなくなっていた。 「今なら1つ押えられる、月末に造設手術の予定も入れられる」 主治医には言われていた。 だが、夫は胃瘻を拒否した。 私はネットで調べ…
思慮深く理性的で、時には利他的な夫は、人として私の何段も上で、自分を恥じる事も多かった。 子どもが生まれてからは、それでも子を最優先にはしない彼に不満も持った。 けれど彼には、巡り巡って結果的に我が子の幸せに貢献すると言う、大局的な愛情があ…
私は子を見過ぎる母親である事を自覚していて、いつかこの子が巣立つ時、その足を掴まない様に… いつか、近い未来、私と夫の肩を強く蹴って飛び立つ我が子の足を掴んでしまわない様に… それが出来たら、夫に褒めて貰えるだろう、夫の元で安心して泣けるだろ…
告知の場には、夫本人と私と息子の他に、私の弟1夫婦にも同席して貰った。 義兄にも連絡を取ろうとしたが、繋がらなかった。 弟には、大学病院に繋がってた時に、私がひとりで抱える事に耐えられなくなって電話した。 この病院は、弟2が生まれ、翌日に死んだ…
後悔なら枚挙に暇がない。 どれもこれも適切だった、良い手だったとは思えない。 その中でも大きな棘となり、日を追うごとに疼くのは、告知とそれに纏わる私の対応… 初見で疑われたALSの正式な診断の為には、いくつもの検査が必要だった。 それ以前に若年性…
今日、封印箱を開いて中身を整理した。 まとめて注文した方が安いからといろんな味が入ったゼリーセット、滑らかな食事を作るゼリー化剤、減っていく食事の量に追加する栄養剤等みんな廃棄する。 在宅医に頼んで処方して貰ったエンシュアリキッドも開栓して…
私は現在、精神科で抗うつ薬を処方されている。 死別から半年過ぎた今年2月から。 夫の在宅闘病中も、夜間トイレに数回起きるのに付き添う為、中途覚醒が習慣化していた。 死別後は更に入眠障害で、朝刊のバイクの音を聞く事が多かった。 それでも無職だった…
今日、日付が変われば昨日、父の4回目の命日だった。 なので、父の事を話そう。父は東北の田舎の貧しい鍛冶屋の末っ子だった。 長兄が跡を継ぎ、他の子どもは家を出て自分の食い扶持を得るのが習わしだった。 母親は父が少年の頃、病で死んだらしい。ずっと…
衆議院選挙の投票券が届いて、彼が初めて棄権した日を思い出す。意識の高い人だったから、行かないと言ったのは初めてで、私はショックだった。 子どもの前で、善き手本と在るべきと、私も彼も思って来た。 体調が悪かったのか…投票所はすぐそこなのに…調べ…