AC
3ヶ月ぶりの精神科通院。 新しいスマホの写真も試す為に少し歩いた。 3ヶ月の間に「これは先生に訊いてみよう、アレも確認しておこう」と思う事がたくさん積み上がる。 実際に診察室に入ると、まず、初診で泣きながら話す私の話を聞きながら、死に向かう夫の…
このブログを開設して1年が過ぎたみたいだ。 googleフォトが『去年の写真』で墓苑の写真を提示してきた、そうだ、納骨を期に自分の罪と向き合いたい…その場所としてここを作った。 足掻いて、手を彷徨わせて、つかまる何かを探して…踏み出し続けた1年だった…
暑くなり始めた頃だったろうか…時々猫の声を聞いた。 ご近所で飼われていた猫は数年前死んだと聞いた。 この辺りでは猫は嫌われる傾向があって、あからさまに猫に敵意を示す若いお母さんに、動物なんでも好きな私は「そういう人も居るんだ…」と意外だった。 …
END展に行って来ました。 五十嵐大介さんの生カラー原稿を間近でマジマジ見る事が出来て至福でした… 私は歪な死別者なので、傷付くかも知れなくても、近付いて見たい、知りたい、考えたい人です。 そうでない人にはオススメしません。 私は行って良かった…可…
米津玄師『STRAY SHEEP』には、気になっていながらまだ観ていなかった劇場版アニメ『海獣の子供』のテーマ曲『海の幽霊』も収録されていた。 原作の漫画の作者、五十嵐大介さんは大好きな作家さんだ。 夫と半同棲になった頃、夫が定期的に買っていた雑誌に『…
アルバムから零れた写真が何枚か出て来た。 その中に、一時親子3人を乗せて走ってくれたサイドカーの写真があった。 子どもが幼稚園の頃、夫が買いたい物があると言う。 我が家は家計は夫が管理していたが、勝手に買ってくる様な事はしない人だった。 中古の…
夜寝る前には夫に「助けてね、守ってね」ではなく「教えてね、導いてね」と祈るようにした。 私は幸運な事に、助けて貰う事も守ってもらう必要もない現状だ。 今月の家賃が払えないとか借金取りに怯えなくて済んでいる、今の所、家族に重大な病気も見つかっ…
先日TVで石垣島を旅する番組を息子と並んで観た。 石垣島には、夫と二人で、その後息子と3人で旅行した。 3人で行ったのはもう16年前… 子の年齢的に、無邪気にはしゃぐ姿をビデオに写せるラストチャンスだと思って、私は結構頑張って撮影した。 いずれ育っ…
昨夜、またあの日の事を考えていた。 あの日、もっと素早く吸引していれば… 蘇生処置が出来ていれば… あの時、逝かなかったのだろうか… 遠くない先でその時は必ず来るとしても、あの時、回避出来たのだろうか… もし、やれる事を全部やったとして、それでも引…
夫に似て肌が弱い息子の髭剃り後に夫が使っていたスクワランオイルがいいんじゃないかと、まだあっただろうと探したのに見つけられなかった。 納骨を踏ん切りに、洗面台周りを少し片付けた時に、使いかけは捨てたかも知れない。 それとも… 生前からもう切ら…
前前記事と前記事の、グリーフワークサポートを受けた帰り道、いや、行きの道すがらも、沿道の空気や佇まいがとても好ましく感じられて、この道を息子にも教えてやりたいと思いながら歩いた。 所謂観光地だが、雨の平日午後だった事もあり、人の姿はまばらだ…
グリーフワークを対面でサポートして貰って、自分が縋り付くように自責に拠り所を求めていた事、それは自身の苦しさ辛さ、自分を醜いと、汚いと罵りたい、この穢れた自分が赦せない…と言う、全て『自分優先』から来ている事を指摘され、今はここでない場所に…
我執は自分に対する執着で、仏教ではその克服が重要な課題とされる。 意識ある生きものを有情といい衆生というが、その主体として、恒常・不変の自我が実在すると考えて執着することを言う。すべての存在に実体があると考える「法執」と対をなしている。この…
今朝から読み始めた、かつて朗読した本が、溢れる程いろんな気付きや新たな思索の種を与えてくれていて、身体の内側がまだ震えている。 最初の『つらいかた』20ページ程を読んだだけで、ああ…当時の私の中に入りようが無かっただろうな…あの頃、私は文中の御…
昨日、注文した本がもう届いた。 以前、朗読ボランティアでお預かりしたのは、この文庫の発行前に刊行された単行本だったのだろう。 単行本1995年2月刊行、 文庫本1998年第一刷発行となっている。 手軽な文庫で探したが、新品が見つからず古本を取り寄せたの…
回復とは? 私はどの状態を目指して治療を受けているのだろう… 夫との死別から繋がった精神科だが、Dr.が指摘した様に私の鬱はもっと以前からのもので、一体いつまで遡れば健康で戻りたい自分に辿り着けるのだろう… ふと、 結婚して仕事を辞めた後、朗読ボラ…
まず、子どもを死なせない事。 生まれた翌日死んだ弟2の影が過る… 新生児の死因は不明な事が多いらしい。 母は生まれた直後の弟2の顔を見たきり、亡骸には会わせてもらえなかった、当時は母親のメンタルに配慮して会わせないのが一般的だった様だが、母は出…
ここまでの人生で最大の苦しみは夫の病と死だった。 この先、これを越える苦しみがあるとしたら…子を喪うことだろうか… そう思っていた、が、違う。 子が、誰かに陰湿にいじめられる… 多分、これが私に取っての最大のダメージだろう。 子はもう成人、だけど…
夫はバイク乗りだった。 私は原付バイクで通勤していた事はあったが、大きいバイクの後ろに乗るのは初めてだった。 まして後ろに乗せたことなどない、最初はわからず、運転する夫にしがみついたが、どうやって乗るのが運転しやすいのか尋ねた。 「しがみつい…
実家は、母の不機嫌が支配していた。 何か聞かれても、母の中の望ましい答えを選ばないと不機嫌になる。 面倒なので、なんでもいいと言うと、お前は自分の意志がないと責められた。 そのようなコミュニケーションに馴染んでいた私も、夫との生活で、無自覚に…
子どもが独り立ちした後、燃え尽きる『空の巣症候群』に、私はなるだろう… 心血注いだ子育てが終わり、息子は自分の人生を歩く、その背中を涙しながら見送る… その日を怖れながら、子の小さい頃の可愛い服やオモチャを、その先の慰めに取ってある。 アルバム…
私は恵まれてる。 子どもは成人し、社会人となった。 残りわずかとは言え、家のローンも弁済になった。 定年まえだったから満額には届かなくとも、退職金も出た。 大分解約してしまっていたが、会社で入っていた保険からも支払いがあった。 堅実な夫は、一部…
私は子を見過ぎる母親である事を自覚していて、いつかこの子が巣立つ時、その足を掴まない様に… いつか、近い未来、私と夫の肩を強く蹴って飛び立つ我が子の足を掴んでしまわない様に… それが出来たら、夫に褒めて貰えるだろう、夫の元で安心して泣けるだろ…
告知の場には、夫本人と私と息子の他に、私の弟1夫婦にも同席して貰った。 義兄にも連絡を取ろうとしたが、繋がらなかった。 弟には、大学病院に繋がってた時に、私がひとりで抱える事に耐えられなくなって電話した。 この病院は、弟2が生まれ、翌日に死んだ…
後悔なら枚挙に暇がない。 どれもこれも適切だった、良い手だったとは思えない。 その中でも大きな棘となり、日を追うごとに疼くのは、告知とそれに纏わる私の対応… 初見で疑われたALSの正式な診断の為には、いくつもの検査が必要だった。 それ以前に若年性…
赤ん坊を連れて夫の待つ自宅へ戻り、新生活の始まり。 春と言ってもまだ寒さも残る、古い木造の貸家に、義父と義兄がエアコンを取り付けてくれた。 なのでうちのエアコンは子どもと同い年だ。 それと、子どもと私が過ごす部屋と廊下を隔てるドアがないので、…
待望の『家族』となった。 しかし、帝王切開は出産ではあるけど手術。 大学病院は非常に混んでいる為、割と早く退院させられる。 私は出血が多かったせいで術後の回復が芳しくなく、当日になるまでハッキリせず、退院と決まればアレコレ手続きやレクチャーが…
忌まわしい因縁のある病院で、初めての子を産む事は、出来れば避けたかった。 けれど、季節は12月、年末年始を控えて、紹介状のない病院をあたるのも冒険だ… まごまごしてる内に何か急変があったら…そう思うと、あの、弟の亡き骸と対面した病院を選ばざるを…
結婚は家庭を作る為のもので、家庭には子どもが居るものだ、と信じて疑わなかった。 子どもを持たないなら結婚する意味はないような気がしていた。 敢えて子どもを持たない夫婦がいる事も、自分達に子どもが授かるかどうかわからない事も、理解はしていたが……
結婚して幸せな家庭を作る。 ありきたりな、でも、決して努力だけでは叶わない夢だ… その能力も運の良さも持っていないと知っていた、だから公言出来なかった。 前述の通り、私の弟は幼くして入院、手術を経験している。 当時は助からないと診る医師もいた。…