Mosquitoes regret

喪失と自責の記

私の現在 2021.10.

私は現在、精神科で抗うつ薬を処方されている。

死別から半年過ぎた今年2月から。



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夫の在宅闘病中も、夜間トイレに数回起きるのに付き添う為、中途覚醒が習慣化していた。

死別後は更に入眠障害で、朝刊のバイクの音を聞く事が多かった。

それでも無職だったから、足りなければ昼寝をすれば、特に困る事もなかった。

 

眠れない夜、グルグルと、夫のさいごを思い返し、その前の色々な事を思い返し、何処かで…いや、あらゆる分岐で私がした選択がまずかったから…それで夫はこんな事になったのではないか…何処でどうするべきだったのか…なぜ正解を選び取れなかったのか…

自分を責めて涙で夜を明かした。

 

考えてもどうにもならない事と頭では解っている、意味のない自責だと。

 

夫が飲んでいた入眠剤が残っているのを思い出し、これを飲んでもいいか、かかりつけの内科で確認しようと、夫のお薬手帳を開いたら泣いてしまった。

そこで内科医から今の精神科を紹介された。

 

初めての医院だったので、ここに繋がった経緯に合わせて、自分のこれまでをザックリ、便箋に数枚に書いて持参した。

それを読んだ精神科医

「もう大分前から鬱だったんじゃないの?子育て時代から…」

事前の問診表で、中程度から軽度の鬱と言う判定は出ていて「貴方のは長く掛かりそうだね」とも言われた。

 

子育て時代から、自分が病んでる自覚はあった。

ACを自覚したのも子を持ってから。

でも、医者に治して貰える類いの病ではないと、十年自助グループで、亡き友と支え合って来た。夫も理解し寄り添ってくれた。

今、二人を喪って、もうどうにもならなくなった。

 

「自分のせいだと思うのは、鬱のせいだよ」

 

結局、求めていた眠剤は出ず、抗うつ薬を飲む事になった。今も飲んでいる。

薬の効果か、病気と診断された安心からか、ぐるぐる思考を少しづつ遠ざけて、入眠しにくさも少しづつ改善して来ている。


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このまま、自分を無罪にして楽になってしまうのか…それは許せないと私の中の小さな私が泣く、泣いて地団駄を踏む。

 

一周忌が過ぎ、納骨もしたタイミングで、このブログで、自分の罪に改めて向き合ってみたいと思った。

 

 

蚊は、産卵の為に吸血するのだそうだ。

カマキリやコオロギもメスがオスを食べてしまうと聞く。

そんな事を戦慄しながら自分に重ねている。

 

時が少し過ぎ、以前は直視出来なかった事にも少しは意識を焦点出来るようになったのではないか。

少しづつ、自分の生きて来た道筋、夫に対する贖罪の気持ちの正体に近付き、夫の気持ち、想いを少しでも汲める自分になりたい…

 

夫の辛さ、寂しさ、悲しさ…私がちゃんと抱きしめられず取り零した彼の想いを、一つでも取り戻したい…

その為のブログです。