ギター侍が居た。
乗り換えで、1番近い空席が其処だったから座ったら、ギターが大きくはみ出してたので、押す形となった。
すいてたら構わないだろうけど、もう混んで来てるし、常識的にハダカのギター抱えてるのは『?』でしかなかった。
読みかけの本を開いて続きに没頭しようと思ったら、デカイ声で何か言ってる、隣のギター侍が。
ヨクワカラナイけど、私に対する不平を虚空に投げてるのかな…?考えすぎかな?
「皆自分の事しか考えてねーじゃん?そんならオレはオレの考えで行くんだよ、コレがオレの武器なんだよ、オレはシンケンなんだよ、ワカル?真剣!竹刀とか木の棒(木刀かな?)じゃねーんだ、遊びじゃないんだ云々…」
反対隣に座ってる連れは後輩なのか、ひたすら御機嫌取ってる。
…もしかして…電車の中でギター弾いてた?
うん…まあ…その場に居た人が喜んでその演奏を楽しんでたなら、隣に座ったオバちゃんのせいで中断刺せてゴメンね、でも座席だから座りたいのよ、オバちゃんは。
正直その時は(ウルセーな馬鹿、なんでこんな馬鹿じゃなくてウチの夫が死ななきゃなんないんだよ!)と理不尽に腹がたった。
だけど…
今日はいい話も聞けたし、Twitterで知った、「解りにくく生き難い人達」が理解されず苦しんでいる事をたくさん学べて、「理解しない」立場で身勝手に怖がったり迷惑がったりしてた自分に気が付いたから、グッと堪えて帰り道色々考え直した。
この人も何か辛いのかも知れない、隣に太鼓持ちしか居ないのも不幸な事だ(ボッチの私に言われたくないだろう…)
何と戦ってるのかは知らないし、知りたくもないけど、電車で乗り合わせただけのオバちゃんや何も言わずスルーする休日の人々相手にマサカ真剣振るわないよね?
顔も一瞥さえしてないから何歳位の人かわからないけど…
共に頑張ろう、それぞれの戦場でそれぞれの敵と戦おう。
私の敵は私なんだけど…
健闘を祈る。
電車降りる為に畳んだ本を表紙が見える様に持ってたら、見たかどうかはわからないけど、話は「カノジョと会ってる所を妻の友人に見られてチクられた」とか更にドーデもいい内容になった。
奥さん大事にしなよ…!