Mosquitoes regret

喪失と自責の記

ヘリンボーン

前の記事で書いた、夫の友人に無理を承知でコピーが欲しいと、ダメ元でも頼んだのは、夫が高校〜大学の頃に、その友人達と一緒に撮影した自主映画。

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今年の3月の月命日に夢を見た。

何処か小さな劇場?舞台の上で準備している人影の中に夫も居る。

楽しそうに笑いながら仲間たちと話している…

その夫が、見覚えのあるロングコートを着ていた、ヘリンボーンと言う柄だと目覚めてから調べて知った。

この柄のコートを夫は持っている、今も家にある。

夫がコートを買おうかと言った時、これがいいよと言ったのは私だ。

この柄のコートを、父が着ないから私が着ていた時期があって、それは丈は膝位のショートコートだったが、飾り気のないカッチリした品がとても気に入っていた。

何故だか母の不興を買い、取り上げられてしまって、今思い出しても理不尽さに腹が立つ。

そんな思い出もあって、同じ柄のコートを勧めた、実際にはそんなに着る機会はなかったが、夫にも似合ったし、今も好きな柄だ。

夢の中で、だがよくよく見ると買ったコートとは少し違う…襟の形とか…

「そのコート、どうしたの?」と聞く私。

「買ったんだよ」と答える夫。

そんな夢だった。

仲間たちと準備する夫の楽しそうな姿が胸に残り、そうだ、あの頃作ってた自主映画…!と思い至って、その頃の友人に宛てて手紙を書いたのだ。

もう、30数年前の話だ、マスターを誰かが持っていたとしても、ダビング出来るのかどうかも判らない…それでも、ダメ元で頼んでみよう!もしかしたら…

そして、そのもしかしたらが本当になった。

動画として共有サイトに上げて貰えた。

無理と思っていたから本当に嬉しくて、信じられないくらいだった。

私が知っていた映画の他にもう一本続編と、撮影の合間やその当時のいろんな場面でのスナップ、結婚した後も集まっていた折々の、私や幼い息子も混じったスナップまで、大量に共有させて貰えて、言葉にならない感激で胸がいっぱいになった。

映画は息子と一緒に鑑賞させてもらった。

涙も出たけど、息子に、若くてはつらつと仲間と楽しんでいる父親の姿を見せることが出来て、何より嬉しい。


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今、そのスナップに残る、若くて楽しげな、私の知らなかった時代の夫を、眩しい気持ちで眺め、トリミングしてアプリで加工したりカレンダーにしたり…と、ミーハー活動に勤しんでいる。

そのうち、映画の中でのキメ顔も切り出して、ポスター風にアレンジするのもいいかな…?と、私も楽しませて貰ってる。

ありがとう、夫❤️

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