Mosquitoes regret

喪失と自責の記

原家族

反出生主義

その言葉は最近Twitterで知った。 この世は地獄。 「生まれて来ない方が良かった」 「だから産まない」 そう言う思想があるとは知らなかった10代の頃、私は親に 「親には産むか産まないか選択肢がある。子どもにはないじゃないか」 と言った事がある。 何か…

機能不全家族からの離脱

実家は、母の不機嫌が支配していた。 何か聞かれても、母の中の望ましい答えを選ばないと不機嫌になる。 面倒なので、なんでもいいと言うと、お前は自分の意志がないと責められた。 そのようなコミュニケーションに馴染んでいた私も、夫との生活で、無自覚に…

呪い

待望の『家族』となった。 しかし、帝王切開は出産ではあるけど手術。 大学病院は非常に混んでいる為、割と早く退院させられる。 私は出血が多かったせいで術後の回復が芳しくなく、当日になるまでハッキリせず、退院と決まればアレコレ手続きやレクチャーが…

プレ・モスキート時代

結婚は家庭を作る為のもので、家庭には子どもが居るものだ、と信じて疑わなかった。 子どもを持たないなら結婚する意味はないような気がしていた。 敢えて子どもを持たない夫婦がいる事も、自分達に子どもが授かるかどうかわからない事も、理解はしていたが……

モスキートの言い訳

結婚して幸せな家庭を作る。 ありきたりな、でも、決して努力だけでは叶わない夢だ… その能力も運の良さも持っていないと知っていた、だから公言出来なかった。 前述の通り、私の弟は幼くして入院、手術を経験している。 当時は助からないと診る医師もいた。…

父の事

今日、日付が変われば昨日、父の4回目の命日だった。 なので、父の事を話そう。父は東北の田舎の貧しい鍛冶屋の末っ子だった。 長兄が跡を継ぎ、他の子どもは家を出て自分の食い扶持を得るのが習わしだった。 母親は父が少年の頃、病で死んだらしい。ずっと…

痛みを辿る旅

一周忌が終わったら… 納骨が済んだら… 先延ばしにして来た片付けを少しづつ…と思うけど、彼が使っていた日用品を、仕舞うなり捨てるなりして目に触れなくしてしまう事に、途方もない抵抗がある。まるで、もう居ないみたいじゃない… 体はなくても居るのに…! …